
| 井口の昔を歩く会 |
| 二十一世紀のいのくちっ子へのプレゼント。そんな願いをこめて、この本を編さんしました。今でこそ、井口の住民たちの視線は外へ外へと向かっています。だが私たちの先住民たちは、想像以上にお互いに助け合いながらの生活を営んでおりました。 また、昔から伝えられてきたものを、共通の道しるべとして大切に温存してきました。 すぐ手の届く距離に海や山を持つ私たちの井口。海辺に行けば潮の香り、山際に行けば樹々の匂いが漂う存在感あふれる自然環境は、もうタイムカプセルの中に追いやられつつあるような気さえします。 山は宅地化され、海も埋め立てられ、見た目には美しい市街化が進んでおります。 けれどもそれとともに住民の生活感覚の変容ぶりには戸惑わされます。昔を知っている町内のお年寄りも、つぎつぎと亡くなられます。それだけに昔から言い伝えられてきた風習や昔話、また移り変わる井口の姿などを、今、こうして記録にとどめておかないと、貴重な遺産を私たちは永久に失ってしまいます。 十数年前、井口子ども会で古老から聞き書きをした材料などをもとにしたほか、さらに有志の主婦らとともに追加取材をして、「井ロばなし」としてまとめました。 この本を、この井口に住む方たちに読んでもらい、次の世代に語りついでいただければこの上ない喜びです。 故 鍛冶山 弘 井口の歴史を長年に渡り研究されていた鍛治山弘様が、去る平成13年5月26日、ご逝去されました。 ご生前には「いのくちばなし」の原稿を寄せて頂き、御尽力に感謝するとともに、ご冥福をお祈りいたします。 「いのくちばなし」の書籍をご入用の方は中国新聞井口販売所(0120-077-011)までお問い合わせ下さい。 なお、掲載の文章・写真・絵などの一部あるいは全部を無断で使用することは、法律で認められた場合を除き 著作権の権利の侵害となりますので、一切の無断転載を禁じます。 |